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北京原人の日 [book] [鯨統一郎]

sample148.JPG鯨統一郎/講談社/お薦め度 ★★★☆


長編奇想歴史ミステリー!?

銀座四丁目交差点にカーキ色の軍服を着た老人が空から降ってきた!?そのポケットから発見されたのは五十万年前の人骨、「北京原人の化石」、だった。

ただ一人の目撃者、達也はバイクに乗ったままシャッターを押した。直進してくる大型トラックを避けようとハンドルを切り、難を逃れたがカメラは粉々に砕けてしまった。その代わりにぼろぼろの黒い手帳を拾った。

消失した北京原人の化石発見に二億円の賞金がつけられた。達也と雑誌記者、さゆりは残りの化石を探しはじめる。手がかりは黒い手帳に書かれた、「支那派遣軍九九九部隊」の文字と十三人の名前。その中に空から降ってきた老人の名前もあった。

調べを進めるうちに分かったことは、十三人中にいまも存命の方が三人、その中に下山事件(昭和二十四年、国鉄総裁・下山定則が登庁の途中行方不明となり、常磐線北千住と綾瀬駅間の線路上で轢死体で発見された事件)の下山定則張本が・・・

下山定則の足跡は意外なところから見つかった。文春文庫「史説/山下奉文」(マレーの虎の異名のある猛将)の中に・山下将軍と下山定則はつながっていた。

消失した北京原人の化石、下山事件、山下将軍の財宝。現代史の三つの怪事件を著者はどう料理するのか!?

私の思い入れが強すぎたためか少々尻すぼみの結末になってしまったようだ。


2001/01/08

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スパイたちの遺産 [book] [ジョン・ル・カレ]

sample1.jpgジョン・ル・カレ/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

前日譚、後日譚

「寒い国から帰って来きたスパイ」→「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」→本書

フランスの片田舎で引退生活を送っていたピーター・ギラム、英国情報部からの呼び出しに応じ、出向く。その彼を待っていたのは、かつての作戦、<ウィンドフォール>作戦、において射殺された情報部員アレックと恋人エリザベスの息子と娘が英国情報部を相手取って訴訟を起こそうとしているというのだ。

平たく言えば、訴訟相手はギラムとスマイリー、前作の主人公、!

現情報部は<ウィングフィールド>作戦の資料は断片的にしかもっとおらず、ふたりから事情聴取するしかほかに手立てはない、しかもスマイリーの行方は知れない・・・

しかたなくギラムは隠した資料を引き渡すが・・・ここから前二作、「寒い国から・・・」、「ティンカー、テイラー・・・」、をギラムを通した前日譚、後日譚が始まる・・・

本書も「ティンカー、テイラー・・・」同様、動きの少ないスパイ小説になっているが、その構想たるや作者の集大成と言っていい!?

前二作を読了しているか否かで本書の愉しみの度合いが違ってくるので注意・・・

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九つの殺人メルヘン [book] [鯨統一郎]

sample228.JPG鯨統一郎/光文社/お薦め度 ★★★★  

連作短編集

これでもか、これでもかの九編、わたし的には好きだな。それも童話の表と裏を事件解決のヒントに当てはめながら、同じ人物たちが、同じ酒場で、日本酒を酌み交わしながらの謎解き。

著者の代表作「邪馬台国はどこですか」を読んだ時の衝撃がすごいものがありました。邪馬台国が東北にあったなんて・・・その理路整然とした根拠にはあっと驚かさせられました。

その後、何冊か新刊が出ていますが、「邪馬台国・・・」を超えるものは出ていないように思います。著者の持ち味は本書のような謎解きのプロットにとことんこだわった連作短編集にあるようです。

2001/09/03

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ブラックペアン1988 [book] [~'17 国内編]

sample1.jpg海堂尊/講談社/お薦め度 ★★★★

テレビドラマ原作本

高視聴率のTBS日曜劇場を見て、慌てて手にする!?

ボタンを外した白衣をだらしなく着た、長身の中年男、渡海征四郎(二宮和也)、食道自動吻合器「スナイプAZ1988」を携えて帝華大学から招聘された高階権太(小泉孝太郎)、オーペン(研修医)の世良雅志(竹内涼真)、外科教授、佐伯清剛(内野聖陽)・・・ひと癖もふた癖もあるキャスト!?

メインストリームは患者の体内に残されたペアン(止血鉗子)の話。ドラマの中でも再三ペアンのレントゲン写真が・・・そのペアンの秘密を渡海が暴く!?

もうひとつのストリームは研修医の世良が魑魅魍魎とした医局で、パチンコ玉のようにあっちの壁、こっちの壁にぶつかりながらしぶとく生き残る様。

原作よりテレビドラマのニノくんの「嫌みさ」、天才外科医でありながら組織を嫌う、が際立っているところがいい。そろそろドラマも最終章、結末や如何に!?

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あやかし草紙 [book] [宮部みゆき]

sample1.jpg宮部みゆき/KADOKAWA/お薦め度 ★★★★

シリーズ第五弾

三島屋変調百物語伍之続。シリーズ第一期?完結編

三島屋の百物語は、聞いた話はおちかの胸ひとつに納め、決して黒白の間から外にださない。「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」・・・

従兄の富次郎、三島屋の次男坊、がおちかと共に聞き役に加わり、物語を絵、あやかし草紙、にするシリーズ五弾。

どれをとっても巧い話だが、一番目の「開けずの間」がいい。「塩断ち」が元で「行き違い神」を呼びこんでしまい身も凍る連鎖の不幸に見舞われる一家。驚愕の行き違いとは!?

表題の「あやかし草紙」では瓢箪古堂の勘一が語り手となり、その覚悟の程を見てとったおちかが勘一の嫁になりたいと申し出るサプライズ!?

おちかの嫁入りに伴い三島屋の百物語は従兄の富次郎が請け負う?ことになる。次作の展開は如何に?おちかのかかわりは?

これだけの物語をひねり出すミヤベの発想力に脱帽!

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