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涙香迷宮 [book] [~'16 国内編]

sample1.jpg竹本建治/講談社/お薦め度 ★★★★

2016年「このミス・・・」国内編第一位

いきなり殺人事件現場に連れて行かれる史上最年少の名人本因坊、牧場智久、そこには碁盤に突っ伏している男が・・・

話は変わって江戸川乱歩も敬愛した黒岩涙香、明治の小説家、翻訳家、ジャーナリスト・・・、談義が延々と・・・

それに加えて登場するのが「いろは歌」、すべての仮名を重複させずに使って作られた誦文、と「連珠」、五目並べとして成立するようにルール化されたゲーム、がこちらも延々と・・・なかなか辛い展開!?

涙香の隠れ家が見つかり調査に赴く面々、「いろは歌」四十八首に仕掛けられた暗号解読と殺人事件解明に天才棋士が挑む。

暗号解明の件は素晴らしいが読む人を選ぶ一冊。本書がなぜ2016年国内編の第一位なのかちょっと?大いに?・・・


水鏡推理Ⅵ [book] [松岡圭祐]

sample1.jpg松岡圭祐/講談社/お薦め度 ★★★★

シリーズ第六弾

前作で文科省研究公正推進室へ異動になった水鏡瑞希を文化庁の一般職の菊池裕美が訪ねる。同僚の秋山恵子は過労死だったことを暴いてほしい、と。

今回の瑞希の仕事は総合職の須藤と組んで、過労死の危険度を数値化した「過労死バイオマーカー」の評価、ふたりに与えられた期間は三日。バイオマーカーの危険値を示し過労死したと思われる対象者は三名、秋山恵子も含まれているはず・・・

瑞希らは三名のなかの財務省主計局主査から調査にとりかかる。

主査は由比ヶ浜で溺死、過労死自殺と週刊誌に書き立てられていた。婚約者があり私生活に問題はみつからず死因は過労?上司のプレッシャーだったのか?

ふたりは警視庁の警部補、民間企業の過労死事件にかかわっていた、矢田から逐次情報をもらいながら調査を進める。

不眠不休で調査にあたる瑞希に十八番の閃きが!事件の結末や如何に?

相変わらず愉しめるシリーズ、次作は4月14日刊行です。


あきない世傳 金と銀3 [book] [高田郁]

sample1.jpg高田郁/角川春樹事務所/お薦め度 ★★★★

シリーズ第三弾

兄亡きあと五代目を継ぐ条件は四代目の女房、幸、ごと引継ぐこと・・・ここまでが前作。

惣次、五代目、の申し入れを受ける幸、初夜、惣次から「五年以内に江戸へ出店してみせる。まずは五鈴屋を内側から変える。そのためにも、あんたの力を貸してほしい」、と。商い戦国時代をどう乗り切るのかが本書

惣次がまず手掛けたのは売掛の回収方法の変更、従業員の販売目標設定、そのためのアイデア出し等々次々と新基軸を打ち出す。幸は幸で浮世草子に五十鈴屋の広告掲載、番傘に屋号のロゴマークを入れるなど惣次の後ろに隠れ夫を支える。

五年以内に江戸に出店するためには商品調達の方法を変えなければならない、より良いものをより大量に。江州(近江)は絹糸の産地、良質の糸を京都に大量に出荷している。そこに目をつけた幸は惣次に進言する。江州で絹織物は出来ないものか、と。

早速そのアイデアに乗る惣次、大阪と江州を行ったり来たり、漸く生産のめどがたったところで大事件が起きる。江州の生産者へ資金援助をしていた惣次の手形が両替商の倒産により不渡りになる。惣次はそのことをはじめから知っていた!?

五十鈴屋と江州の人たちの間に大きな亀裂が生じる。惣次を信じることが出来なくなった人たちがとった行動とは・・・

漫画の原作本?ちょっと心配な気配が・・・


失踪者 [book] ['17 海外編]

sample1.jpgシャルロッテ・リンク/東京創元社/お薦め度 ★★★★

ドイツの宮部みゆき、東野圭吾!?

イングランド片田舎で半身不随の兄の面倒を見ながら暮らすエレイン、幼なじみのロザンナの結婚式に招待され、ジブラルタルに向かうが、濃霧でヒースロー空港がで足止めをくらう。

お金の持ち合わせも少なく、どうしたらいいかパニくるエレイン。トイレの入り口で鉢合わせした弁護士マークの好意で自宅に泊めてもらうことに・・・

翌朝、マークに駅まで送ったもらったエレインだったが、そこから痕跡が途絶えた。

5年後、エレインを含めた失踪者を記事にする仕事を請け負う、ジブラルタルからロンドンへ、元ジャーナリストのロザンナ。ラッキーにもマークに接触、当時の状況を確認、エレイン探しにマークが協力することに・・・

物語は空白の5年間のエレイン?とロザンナの調査が交互に語られ、上巻の最後にロザンナとエレイン?が出会う。エレインのパスポートを持っていた女はまったくの別人、何故エレインのパスポートを?

エレインの失踪で人生を狂わされたマークに惹かれ始め、冤罪?を晴らすためにエレイン探しにのめり込むロザンナ・・・

その一方でロザンナと義理の息子、マークと別れた息子の関係が物語に大きな影を落す。果たしてエレインは生きているのか!?

何冊か読んでみたい作家!


汚染訴訟 [book] [ジョン・グリシャム]

sample1.jpgジョン・グリシャム/新潮社/お薦め度 ★★★★

 
グリシャム流「わたし探しの旅」!?

リーマン・ショックの余波は世界最大の法律事務所をも襲う。エリート女性弁護士サマンサもその例外ではなく事務所から一年間の一時的解雇を言い渡される。無給の臨時インターンをやれば保険は今まで通りだと・・・

サマンサの選んだインターン先はアパラチア山脈の片田舎にある「山地法律扶助協会」、低所得者層に向け無料の法律サービスを行っている。ニューヨーク不動産部門の書類仕事しかしてこなかったサマンサは戸惑いを隠せない。

その地でサマンサが出会ったのは、石炭会社の不正を暴くことに燃える弁護士ドノヴァン。いくつもの大きな訴訟を手掛け、石炭会社からつけ狙われている人物。

ドノヴァンの危険な仕事ぶり、ドンヴァンの叔母、同協会の会長のマッティらの仕事ぶりに少しづつ影響を受け始めるサマンサ。その矢先、ドンヴァンが飛行機事故で亡くなる。石炭会社の陰謀か!?

ドノヴァンの危険な仕事を手伝っていた弟のジェフからドンヴァンの仕事を引継いで欲しいと依頼されるサマンサ、そこには簡単に「イエス」と言えない葛藤が・・・

サマンサの自分探しの結論に爽快感を覚えるが、石炭会社もガツンと言わせてほしかった。グリシャムの初期の作品を髣髴させる一気読みの一冊。


虎狼 [book] [モー・ヘイダー]

sample5.jpgモー・ヘイダー/早川房書/お薦め度 ★★★★

 
キャフェリー警部シリーズ第七弾

片田舎の別荘に着いたばかりのフェラーズ一家、妻のマチルダは早速庭仕事へ。そこで見つけたのは木につるされた腸?、15年前に起きた殺人事件を髣髴させる光景だった。その事件から娘、ルシアは未だ立ち直れていない。なぜなら被害者はルシアの元恋人だった・・・

警察に通報しようとするが、携帯は圏外、固定電話は通じない。そんな状況下、都合良く二人の警察官が別荘を訪れる。近所に住む女性が殺害された聞き込みだと称して。

事態は急変、二人の警官は心臓手術の終えたばかりの主、オリヴァーを含めた三人を拘束、三人は手錠をはめられ別々の部屋に閉じ込められる。

二人の目的は何かわからないままに恐怖の幕があく。

ルシアの飼い犬を母が暖炉の煙突から逃がす。行方不明の兄、本書の大きなサブストーリー、の情報と引き換えに飼い主を探すはめになるキャフェリー。飼い主探がしと三人の恐怖の日々が交互に語られる。果たしてキャフェリーは拘束された一家へたどり着けるのか!?

なかなか底の見えないサスペンス、さすがモー・ヘイダー!


カウンター・ポイント [book] [サラ・パレツキー]

sample1.jpgサラ・パレツキー/早川書房/お薦め度 ★★★★

V・I・ウォーショースキー・シリーズ第十七弾

今回の依頼人はV・Iが十代の頃一時期つきあった相手、フランク。25年前、妹を殴り殺した罪で服役、出所したばかりの母親が、自分は娘を殺してはいない、誰かにはめられたと言い続けているので力になってほしい、と。

フランクの母親とは何かにつけうまくいっていない過去があるので断りたかった依頼だったが、しょうがなしに引き受けるV・I。

25年前の話、今更蒸し返されたくない面々の横やりについつい熱くなってしまうV・I、身体を張った調査が進む。

V・Iのいとこでアイスホッケーのスター選手だったブーム・ブーム、シカゴの下位常連チーム、呪いが解けワールドチャンピオンに輝いた、カブス、ブーム・ブームの親友の娘、バーニーらのサブストーリーが600頁超の大作を飽きさせない。

V・Iも四十代?体力の衰えは隠せない!?