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からくり亭の推し理 [book] ['17 国内編]

sample1.jpgからくり亭の推し理/幻冬舎/お薦め度 ★★★★

本格捕物帖!?

南町奉行所隠密廻り同心・古知屋大五郎が主人公の連作短編集。

現代の捜査用語は、容疑者リスト→「怪しの帳面」、ダイイング・メッセージ→「いまわのきわのお告げ」、アリバイ→「居らずの証」、消去法→「消し寸法」・・・

四編収録、「龍を探せ」はなかなか面白い。

火事太りの常連の材木屋の主人が殺される。主人の手に握られた紙片には「龍」の文字が・・・

「怪しの帳面」には。番頭の龍蔵、出会茶屋の元締め龍次、商売敵の昇龍屋・・・「龍」の文字が一杯!?

材木屋の主人は「ひらがな」しか読めない。これが事件のキーポイント!

作者が愉しんで書いている様子がわかるシリーズ第一弾。


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リボルバー・リリー [book] [~'16 国内編]

sample1.jpg長浦京/講談社/お薦め度 ★★★★☆

「このミス・・・」2016国内編6位

柳広司「ジョーカーゲーム」+月村了衛「槐」

関東大震災の後、慎太と喬太の兄弟はお手伝いさんと秩父へ移り住む。なぜか父と母、姉は一緒ではなかった。学校で孤立するふたり、唯一の楽しみは、謎めいた人物、国松の飼っている狼ルパの面倒をみることだった。

突然、帰って来た父に熊谷へ逃げろ、この封筒は誰にも渡すなと言い置かれる。不安にかられ隠れて父の後を追う慎太が見たものとは拷問による一家皆殺し!

熊谷に向かう慎太と喬太、国松からの指示は小曽根百合を頼れということだった。

小曾根百合ことリボルバー・リリーとは、嘗て特務機関で訓練を受け、「最も排除すべき日本人」と呼ばれた美しき諜報員。慎太と百合を追うのは陸軍と賞金目当てのヤクザ!

全編、大活劇の連続、繰り返される殺戮にうんざりするのかと思いきや、手に汗握るバトルに頁をめくる手も早まる。陸軍が最後に投入した隊員数は1000人、1000人vs.2。

慎太の父は陸軍のある作戦、海外で資金運用し裏金を作る、に加担し、途中からそこで得た利益を不正蓄財していた。陸軍は不正蓄財をとり戻そうと慎太を追っていたのだ。それに手を差し伸べたのが海軍の山本五十六、海軍省までたどり着けばふたりの身柄は保障する、と・・・

何ともハチャメチャな展開だが読み出したら止まらない大々活劇小説

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陽炎の門 [book] [葉室麟]

sample1.jpg葉室麟/講談社/お薦め度 ★★★★☆

ミステリー!?

桐谷主水、軽格から執政に昇り詰めた、が初登城の日、評定における周りの冷たい対応にくじけていては出世など出来ぬわとつぶやく。主水は職務において冷徹非情に振る舞うことから<氷柱の主水>と陰で噂されていた。

主水の留守中に妻の弟が突然訪ねて来て、国に戻ったのは父の仇討ちをするため、仇は主水だ、と。

藩主をいさめるための「落書」を親友、綱四郎の手によるものだと証言し、切腹の介錯人を務めた主水。しかも綱四郎の娘を妻に、その弟から仇討の張本人だと名指しされ窮地にたたされる主水・・・

自分の証言は確かなものであったかのか過去を遡り探索を始める主水。その監視を命じられる与十郎。その行動は敵なのか?味方なのか?

事件の鍵は二十年前に起きた二つの道場に通う藩士の子弟による喧嘩沙汰。主水と綱四郎は騒動をとめに入っただけだった・・・

仇討の裏に潜む封印された秘密とは?ラストの捻りも効いた葉室ミステリー!

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槐 [book] [月村了衛]

sample1.jpg月村了衛/光文社/お薦め度 ★★★★

大活劇小説

野外活動部の夏合宿、事件は湖畔キャンプ場で惨劇は起こる。40億の大金を探す半グレ集団がキャンプ場を封鎖、次々と宿泊客を虐殺し始める。

公一たちは中学生のグループは引率の教頭先生、代理教員を含め9名、キャンプ場に着くなり厭な予感が・・・宿泊施設は荒れ放題、まずは掃除から始めることに。

代理教員の由良先生はキャンプファイヤーの薪を取りに倉庫へ、その他のメンバーは布団干し、夕食の準備。半グレ集団の攻撃の手が野外活動部へおよぶのに時間はかからなかった。

囚われの身になった公一たち。一方、ひとり取り残された由良先生はというと女ランボーへ変身!?反撃を開始する!

半グレ集団にチャイニーズ・マフィアらが加わり、欲の皮の突っ張りあいが始まる中、決死の脱出劇が始まる。

代理教員由良先生の正体は?公一は祖母の仇をうてるのか?教頭先生は生徒たちを守ることが出来るのか?大活劇の始まり始まり・・・

はちゃめちゃな小説だが、それなりに十分愉しめる!


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テロリストの処方 [book] ['17 国内編]

sample1.jpg久坂部羊/集英社/お薦め度 ★★★★

医療ミステリー

”勝ち組医師”と”負け組医師”の二極化は顕著になり、患者の”医療負け組”はじわじわ増え、”医療勝ち組”はさらに贅沢な医療に奔走するようになった。

”勝ち組医師”を狙ったテロ?が連続して発生する。現場には「豚ニ死ヲ」のメッセージが残されていた。

現状を危惧する?グループは医療改革案を推進する。その案とは医師免許の更新制、再教育プログラム、医師の年棒制・・・その活動は「粛清」の要素を次第に強くして行く。

その一方で”勝ち組医師”がのさばっているかぎり、医療はよくならないと”負け組医師”を支援活動を始めたグループが出てくる。”勝ち組医師”を狙ったのはこのグループなのか!?

近未来的なもの、医療制度改革、”負け組医師”のホームレス化・・・と人間的なもの、遺恨、プライド・・・の混在が両方を際立たせる!?

医師であり作家である著者の着眼点には敬服だが、二時間ドラマ的な展開には「?」。

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白樫の樹の下で [book] [青山文平]

sample1.jpg青山文平/文藝春秋/お薦め度 ★★★★

松本清張賞受賞作

時は天明、江戸幕府が開かれて百八十年余り、各藩とも財政ひっ迫、戦のない、武士が武士らしく生き抜くことが難しい時代。貧乏御家人は傘張りなどの内職で糊口を凌ぐ。

世間受けする竹刀による乱取りには目もくれず、木刀の形稽古を黙々と続ける貧乏御家人の三人、村上登、青木昇平、仁志兵輔、昇平はひょんなことから浪人を切り、それがきっかけで出仕した。

登が蝋燭屋の三男坊、後に武家となる、から一口の名刀を預かったことから物語が動き出す。

辻斬りを捕らえることで出仕しようとする兵輔、兵輔の妹にひかれる登、妹を昇平の嫁にと思う兵輔・・・登の周りで蝋燭屋の三男坊、兵輔の妹が斬殺される。辻斬りの仕業!?

結末で二度、名刀を抜くことになる登、誰に?何のために?

いつもの青山ワールドと趣を異にする一冊。

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その犬の歩むところ [book] [ボストン・テラン]

sample1.jpgボストン・テラン/文藝春秋/お薦め度 ★★★★★


犬を愛する人に捧げる!

「神は銃弾」、「音もなく少女は」の作者ボストン・テランがこんな物語を書くなんて!

Giv、ギヴ、それが犬の名前。モーテルを経営するアンナの飼い犬。ミュージシャン志望の少年イアンはアンナとギヴと心を通わせる。そんな中事件は起きる。兄のジェムがギヴを連れ去る。心を痛めるイアンだったがモーテルに戻れない嘘を兄がつく。

ダラスでイアンとギヴはタトゥー・アーティストのルーシーと出合う。イアンとルーシーの新しい人生の地はニューオリンズ、ルーシーとギヴが先に、その後をイアンが追う計画だった・・・

イアンはニューオリンズにあらわれることはなかった。悲劇のヒロインを更に「カトリーナ」が襲う。ルーシーとギヴは否応なく引き離される。

強い意思で苦境を脱出したものの体はぼろぼろのギヴと心がぼろぼろの元海兵隊員ディーンとの出会いから第二章が始まる。

傷ついた人々、アンナ、イアン、ルーシー、ディーン、のそばにいつもギヴがいた。犬を愛する人にはぜひ読んでほしい感動の一冊!


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死者を侮るなかれ [book] [ボストン・テラン]

sample4.jpgボストン・テラン/文藝春秋/お薦め度 ★★★★☆ 


前作「神は銃弾」はすごかった!?


前作「神は銃弾」の後、わたし的にはボストン・テラン(胡散臭そうな名前!?)の次作を読んでから、「これはすごい!」を決めたいと思っています、と・・・


わたし的には前作の方がすごい!といいたい。しかし、ミニマリズム的な文章、修飾を極力外したストレートな文章、ストイックな言い回し、暴力的な臭いは一段とパワーアップされ、少々退屈なストーリーをも凌駕する。


前作同様、ストーリーはいたってシンプル。若い頃に不運に見舞われた元保安官補が11年ののちに、その不運に陰謀がめぐらされていたことを知って、遺恨を晴らそうとする復讐劇。


しばらくボストン・テランから目が離せない!

                                               

2003.10



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神は銃弾 [book] [ボストン・テラン]

sample3.jpgボストン・テラン/文藝春秋/お薦め度 ★★★★★ 


「このミステリーがすごい!2002年版」、海外編第1位!


ストーリーはいたってシンプル。カルト集団に元妻を惨殺され、ひとり娘を誘拐された元警察官。元ジャンキー(麻薬中毒患者)の力を借り娘を助け出す。


シンプルなストリーがなぜ年末の何とかベスト10に顔を出すのか!?


ミニマリズム的な文章、小気味良い構成によるところが大きい。修飾を極力外したストレートな文章。70章に分けられた構成。ストイックな言い回し。暴力的な臭い・・・巧妙に張り巡ぐらされた著者の罠に見事にはまってしまった。しかもデビュー作!


わたし的にはボストン・テラン(胡散臭そうな名前!?)の次作を読んでから、「これはすごい!」を決めたいと思っています。ちなみにわたしの2002年版の第1位は「頭蓋骨のマントラ」/エリオット・パティス/早川書房でした。

                                                                                                                         

2001.12


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プリズン・ガール [book] ['17 海外編]

sample1.jpgLS・ホーカー/ハーパーBOOKS/お薦め度 ★★★★

国際スリラー作家協会新人賞ノミネート作

3歳から21歳まで父親に監禁?され、軍隊張りの教育を受けてきたペティ、その父が亡くなり保険金の100万ドルを受け取るには気色悪い遺言執行人ランディと結婚すること、と。何でこんな遺言を・・・

ランディから逃れるため一計を案じるペティ。スーパーマーケットアルバイト、デッカーに車を運転してもらい、弁護士事務所で父の遺品を取り戻し、バスターミナルに向かう途中、ランディの執拗な追跡を受け、そのまま二人の逃避行が始まる。

二人に救いの手を差し伸べたのはデッカーの叔父、遺品の中にはペティの母親と思われる写真ネックレス、手紙の束。そこには実の父親の存在が?

果たしてどちらが本当の父親?母親の行方は?再びデッカーとふたりの自分探しの旅が始まる。

軍隊ばりの訓練の成果、初めて目にする世の中、想像しなかった恋心・・・結構いい線いってたのに・・・結末にもうひと捻りあれば新人賞だったのかな!?


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