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アコギなのかリッパなのか [book] [お気に入り作家(国内)]

sample1.jpg畠中恵/新潮社/お薦め度 ★★★★

佐倉聖の事件簿・シリーズ第一弾

元大物政治家だった大堂の事務所で「なんでも屋」?として働いている大学生の佐倉聖。腹違いの弟を養うために・・・

元不良の聖、腕っ節にはいまでも自信がある。事務所に持ちこまれる無理難題を見事な手際で解決していく!

畠中恵といえば「しゃばけ」、廻船問屋の一人息子、一太郎が妖怪たちと一緒に事件を解決するシリーズ。本書も同様に?政治の世界、政治家を妖怪に置き換え、佐倉聖が事件を解決。時代劇と現代劇の違いこそあれ、同質な作品と言っていいのではないでしょうか!?

シリーズ第三弾はいつなのか?期待して待ちたいと思います。


さくら聖・咲く [book] [お気に入り作家(国内)]

sample1.jpg畠中恵/新潮社/お薦め度 ★★★★

シリーズ第二弾

佐倉聖、大学三年生、就活始めます!

母親は死亡、父親は海外逃亡?したため、やむなく弟を養うため元政治家の大堂事務所アルバイトをしている聖。弟の面倒を見るため堅実なサラリーマンになることを決意する。

大堂の事務所には現職の議員、秘書らが集まる。そこで起こる難問を鮮やかに解決する聖だったが、就活は思うようにいかない・・・大堂を初めとするコネは絶対にお断り!

就活がらみの連作短編集。殺人事件のないユーモア・ミステリー。さすが畠中恵! 


アルモニカ・ディアボリカ [book] [お気に入り作家(国内)]

sample1.jpg皆川博子/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

前作「開かせていただき光栄です」の続編

天使が空を舞う?10数年前に閉鎖された採石場の坑道から屍体が発見される。空を舞った天使とは別物!

盲目の治安判事、ジョン・フィールディング、が発行人を務める犯罪摘発情報新聞に広告掲載依頼が舞い込む。天使が舞った事件で発見された屍体に、<ベツレヘムの子よ、よみがえれ!>の文字と<アルモニカ・ディアボリカ>の署名があったことの情報を求めて・・・

早速、取材?捜査?に向かう面々から物語はスタートする。

物語の肝、<アルモニカ・ディアボリカ>とは<魔法のハーモニー>と呼ばれるガラスと水で奏でられる楽器。その楽器によってもたらされた禍とベツレヘムの聖マリア精神病院、別名ベトランでの悲劇が重層、読者をどんどん引き込んでいく。

前作で出奔したエドとナイジェルが絡み、物語は混迷の度を深めていく・・・

治安判事としての責務を果たさねばならんが、安らかに過ごして欲しい人々もいる。その人々を犯罪人とすることが出来るのか。狭間で揺れるフィールディング。

大岡裁き?のキーワードは「新大陸戦争」!?

御年、84歳の著者、老いて益々創作意欲旺盛、前作同様愉しめる一冊です。


アウトサイダー [book] [お気に入り作家(国内)]

sample1.jpg深町秋生/幻冬舎/お薦め度 ★★★★

組織犯罪対策課・八神瑛子シリーズ第三弾

いよいよシリーズ第三弾にしてクライマックス。

広域暴力団の組長、元バンカー、そして八神の夫、3人の自殺。

ひとりの男が海外から帰国したという噂が裏社会の面々を突き動かす。八神はいつものように、金で、暴力で、悪党から情報を仕入れ、裏社会の面々、それらに群れる表社会の面々とひとりで渡り合う。

ブルースウィリスばりのアクション、満身創痍になりながらも敵に立ちむ合う姿はなんとも頼もしいが果たして真実にたどり着けるのか!?

柴田よしきの「RIKO」を彷彿させるシリーズ完結編。


タグ:深町秋生

開かせていただき光栄です [book] [お気に入り作家(国内)]

sample1.jpg皆川博子/早川書房/お薦め度 ★★★★

本格ミステリ大賞受賞作

題名の意味するところは、解剖学が偏見をもって見られた時代、18世紀のロンドン、を舞台にしていることから由来する。

私的解剖教室を開いているダニエル先生と5人の弟子たち、とりわけ一番弟子・エドワード、二番弟子、天才細密画の書き手・ナイジェルを中心に物語は進行する。

准男爵令嬢の解剖中に、あるはずのない死体、四肢を切断された少年、顔を潰された男、が解剖学教室に出現!

弟子たちと知り合ったばかりの詩人志望の少年の才能と古詩をめぐる運命を中心に、先生思いの弟子たちの陰謀? それを冷静に分析する盲目の治安判事、当時の訴訟制度を逆手に取った手の込んだお膳立て。くるくるまわるそんな一冊


アウトクラッシュ[book] [お気に入り作家(国内)]

sample1.jpg深町秋生/幻冬舎/お薦め度 ★★★★

シリーズ第二弾

メキシコの麻薬カルテルから送り込まれた刺客vs警視庁上野署組織犯罪対策課・八神瑛子。

夫の死の情報と引き換えに、麻薬組織を裏切った男を守ることを依頼される瑛子。依頼主は前作で手助けした暴力団組長。

更に瑛子の存在、悪徳警官、を排除せんがため、元警察官に見張りを依頼する上野警察署署長。

危険な刑事が躍動するシリーズ第二弾、物語もいよいよ佳境、夫の死の真実に次作でたどり着けるのか!?


アウトバーン [book] [お気に入り作家(国内)]

sample1.jpg深町秋生/幻冬舎/お薦め度 ★★★★

ニューヒロイン誕生のシリーズ第一弾

警視庁上野署組織犯罪対策課警部補・八神瑛子

帯に、暴力も、金も、悪党も利用する。欲しいのは真実だけ。この女、危険。魅せられ手にした一冊。

3年前に夫を亡くし、警察は自殺で処理、しかも娘を流産。そんな生きざまをバックボーンに暴力も金も悪党も利用する女刑事の誕生。

次作への伏線、夫の自殺、がどうなっていくのか期待したい新シリーズ!


死ねばいいのに [book] [お気に入り作家(国内)]

sample1.jpg京極夏彦/講談社/お薦め度 ★★★★☆

京極風「吉原手引草」

読み始めてすぐ、松井今朝子の「吉原手引草」を思い出した

連作短編の形をとりながらどんど核心に迫っていくプロットは著者の十八番。形式美を大事にした語りで・・・

京極ワールドを読んで「巧い」と思ったことは一度もないが、本書は「巧い」のひと言。

主人公の言葉づかいをなんでいまどきの若者言葉で書いたのか。会話がなかなか成立しない様を際立たせたかったのか。ギャップの中から出てくるひと言、「死ねばいいのに」、が響く。京極の罠!?


前巷説百物語 [book] [お気に入り作家(国内)]

京極夏彦/角川書店/お薦め度 ★★★★ 

妖怪時代小説

連作短編集ですが、それぞれ起承転結が「韻」を踏んでいるので非常に読みやすくなっていることが特徴のひとつです。主人公・又市の成長記、いかに御用となりしか!!

TBSの長寿番組「水戸黄門」は、歌舞伎的な構成がドラマの安定感を生むと同時に、視聴者もそれを期待してしまう、特に「この印籠が目に入らぬか」、不思議な特徴をもっています。本書も同様に、しっかりした起承転結がドラマ割りされ、物語の安定感を生んでいます。それもすべての章に言えます。書き手がその方が楽なのかもしれませんが、読み手もそれを期待していることでは水戸黄門と一緒です。

ついつい毛嫌いしてしまうそうな物語に見えますが、中身は決してそうではありません。


邪魅の雫 [book] [お気に入り作家(国内)]

京極夏彦/講談社/お薦め度★★★

わたし的には少々長過ぎた!?

京極ファンじゃない私でも、直木賞受賞作「後巷説百物語」は愉しめた一冊だった。

昭和二十八年、江戸川、大磯、平塚と続く毒殺殺人。榎木津のお見合い相手が絡んでいることから、関口君、益田君、京極堂が事件解決に乗り込むはめになる。事件はいつしか点が線としてつながっていく。

ファンじゃないわたし的には少々辛いページが多すぎました。ファンにはたまらないページだったかもしれませんが・・・

昭和二十八年という時代設定、戦後の動乱から少し落ち着きを取り戻した、をもっと大事にした物語だったらよかったのに!?


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