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連城三紀彦 ブログトップ
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レジェンド2 [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/講談社/お薦め度 ★★★★

アンソロジー第二弾

本シリーズのお目当ては巻末の特別対談、今回は米澤穂信を加えた、綾辻行人、伊坂幸太郎、三人。

私に連城三紀彦を紹介してくれたのは、2014年11月21日の読売新聞、伊坂幸太郎が熱烈なファンとして「騙される幸せを体感してください」という一節。

紙上でのお薦め連城ミステリーは、[短編集]・「戻り川心中」「夕萩心中」「夜よ鼠たちのために」、[長編]・「私という名の変奏曲」「黄昏のベルリン」「造花の蜜」「人間動物園」が挙げられていました。

本書のようなアンソロジーとして文庫化されるのはファンをしてはうれしい限りです。次作も期待して待ってます。

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わずか一しずくの血 [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/文藝春秋/お薦め度 ★★★★

物語は1年前に失踪した妻からの電話で始まる。10時のニュースを見てろ、「自分が出てくるから」、と。ニュースは白骨化した左脚、左足の薬指に指輪がはめられた、が発見されたことを伝えるものだった。

夫の問い、「今どこにいるんだ?」、に妻は「温泉旅館・・・」、と。同時刻、温泉旅館では、「その男」と連れの女が家族風呂へ向かう姿を仲居が見ており、その女の左脚が消えるのは翌朝のことだった。

いきなり読者をミスリードで誘う連城、指輪をはめた左脚は妻のものではないことが判明、旅館から消えた左脚は誰のものなのか?

これをきっかけに日本各地で女性の死体の一部が発見される。それらはすべて別人のものだった。

妻に続き娘も、「その男」を見た仲居も失踪、バラバラ死体と失踪者、混迷度は益々増すばかり・・・

結末は一応連城マジックではあるが、読者としては一行で劇的な場面をつくりだす連城マジックを期待しているので、微妙なギャップが生じてしまう!?わたし的にはもう少しスッキリ騙されたかった。

連城には未刊の長編が3作あるという。そのうちの1作なのか!?


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美女 [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/集英社/お薦め度 ★★★★

八編収録の短篇集

熱烈な連城ファンの伊坂幸太郎は「・・・短編集『美女』は高度に実験的な作品が並び、特に『喜劇女優』はその極北(頂点)です」と書いている。

全編を通じて男と女の憎愛劇、「戻り川心中」、「夕萩心中」、「宵待草夜情」のように哀切なレトロ浪漫と連城マジックというわけではないので読了感がイマイチかも!?

スッキリ騙してほしかったというのが本音・・・

中でも表題の「美女」は離婚話、姉のものをなんでも欲しがる妹、姉の夫との一夜の不倫、離婚話に立ち会う姉妹と飲み屋の女将・・・なかなかしゃれた話。

伊坂幸太郎絶賛の「喜劇役者」。雄一を含めた七人のドラマ。登場人物のひとりひとりが変質?して七→六→五・・・と人が消えていくドラマ。確かに実験的な仕掛けてなっているがちょっと面倒くさい感あり。スッキリ騙してよ、となってしまうかも!?

作者の短編集としては少々趣を異にする一冊。


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どこまでも殺されて [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/新潮社/お薦め度 ★★★★

「私という名の変奏曲」の同系!

既に七度も殺されながら、まだ運命は僕が殺され足りないとでも言うように、八度目の殺人事件を用意してきたのだ。

高校教師、横田のもとへ「僕は殺されようとしています。助けてください」というメッセージが届くが、発信者を特定出来ない。

生徒たち、リーダー役は女子生徒の苗場直美、の協力を得て調査に乗り出す。横田は家庭訪問と称して家庭内の状況を聞きまわり、ひとりの男子生徒を発信者と特定する。

男子生徒が書いた手記は妄想なのか、フィクションか、それとも・・・事実か。

直美らは七件の殺人事件に酷似する新聞記事を見つけ出す。事実は真逆、七度殺されたのではなく、そこには七人の被害者が居たのだった・・・

「どこまでも・・・いつまでも・・・殺そうとしている僕がいる?」

本書も一行で物語を反転させる連城マジックさく裂!


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白光 [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/朝日新聞社/お薦め度 ★★★★

Who done it?

夫と娘、父の四人暮らしの平凡な家庭。父は少し痴呆症?の気が出てきたようだ。

妹の幸子はカルチャースクールに通い出し、毎週、姉の私、聡子、に娘を預けにくる。

ある夏の日、父と姪を家に残し、娘を歯医者へ連れて行き、帰ってみると、姪が殺され庭に埋められていた。

ここから「いやミス」的な展開が始まる。姉に気持ちを寄せながら、妻の男遊びを黙認してきた義弟。事件の当日、大学生とホテルにいた妹。殺された姪の父親は私の夫・・・

父は戦中、南方の島でひとりの少女を殺したことと、出兵前に妻から子どもの父親はあなたではないと告げられたことがこころの闇に巣くっていた。

かく言うわたしも、大嫌いな妹に対し、父に対し、良い子ぶる仮面をかぶっていることの闇を持っていた。

各々のこころの闇が次々に語れていく。果たしてだれが姪を殺したのだろうか?最後の一頁に背筋が寒くなるような連城マジックがさく裂する。


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恋文 [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/新潮社/お薦め度 ★★★★★

1984年の直木賞受賞作

五編収録の短篇集。恋愛小説の名手、連城三紀彦の珠玉の一冊。

表題の「恋文」は、結婚10年目にして夫に家出をされた年上の妻。男として負い目のある余命いくばくもない女の看病をするために・・・結婚したいから別れてくれと突拍子もない夫の申し入れを承諾する妻。不思議なプロットだが、読んだ後に残る温かさは何だろう!?

「紅き唇」義母と一年間暮らす男、「十三年目の子守唄」泣ける物語。「ピエロ」髪結いの亭主の話。「私の叔父さん」恋愛小説の名手の極み。

うまい、心にしみる、じんわりいい気持ち、せつない・・・天才としかいいようのない描写、手にしないと後悔しますよ!


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処刑までの十章 [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/光文社/お薦め度 ★★★★

闘病しながら連載した長編

結婚11年目の子どものいない靖彦と純子、靖彦は判で押したようにテレビの天気予報を見てから家を出る。しかし、その日はいつもと違った。天気予報を見ずに玄関を出た。

忽然と純子の前から姿を消す靖彦。靖彦の弟、直行とふたりで夫の行方を捜す純子。

失踪した夫探しかと思いきや、蝶、アサギバダラ、を通じて知り合った四国の荻原勝美、その四国で起きた放火殺人事件、火災の発生前に逃げ出した女、靖彦と旅館で一緒だった女・・・失踪と女が何か関係しているのか?

その一方で直行は、兄の失踪は自分と義姉を結びつけようとしたものだ、と。義姉の嘘と誘惑に翻弄される直行。

いつしか直行は義姉を疑っていることや疑いながら暗黙の了解のもと、すべてに共犯者めいた関係を築きあげてしまっていた。

四国の寺で見つかるバラバラ死体、直行の大学時代の友人で四国の新聞記者、青いコートを着た女・・・迷宮の度は増すばかり。

一行で物語を反転させる連城マジックではないが、迷宮感は半端じゃない!


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変調二人羽織 [book] [連城三紀彦]

sample1.JPG連城三紀彦/講談社/お薦め度 ★★★★

処女短編集

表題の「変調二人羽織」のほか四編が収録されている。その中の一編「依子の日記」は「連城三紀彦 レジェンド」/講談社で綾辻行人が最初に紹介している作品。

噺家・伊呂八亭破鶴は大みそか、自分を恨んでいる五人をホテルに集め、生涯最後の独演会を開いた。

演し物は「盲目かんざし」。二人羽織の見せる芸に仕立て直し、手だけの演技はたった一人の弟子・小鶴が受け持つ。事件は下げに落ちる前に起きた。

行燈一つのほの暗い明りのなか、破鶴はガラスのかんざしで心臓を一突きされ、亡くなる。観客の五人全員は破鶴から一定の距離をとった場所で噺を聞いていた。どうやって自分の手を近づけず破鶴を刺殺したのか?

担当刑事と元部下の往復書簡で話を綴り、現場にいない車椅子探偵役を元部下が演じる。冒頭の東京の空を鶴が舞ったというニュースを落ちに使うという手の込んだ?作品。


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連城三紀彦 レジェンド [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/講談社/お薦め度 ★★★★

四人によるアンソロジー

選者は連城三紀彦を敬愛する綾辻行人、伊坂幸太郎、小野不由美、米澤穂信の四人。夫婦でファンとは・・・

綾辻行人が選んだ「親愛なるエス君へ」は、パリ人肉事件、犯人は日本人留学生、を題材?にした驚愕の作品。初めて食する連城作品!

個人的には米澤穂信、伊坂幸太郎お薦めの「花衣の客」、「母の手紙」がお気に入り。一行にして物語を反転させる「連城マジック」さく裂。

コスパの高い一冊ですぞ。巻末の綾辻行人と伊坂幸太郎の対談もファンにとってはたまりません。


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宵待草夜情 [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/新潮社/お薦め度 ★★★★☆

十八番の短編集

時代は明治から終戦まで、五人の女、篠、杉乃、鈴子、鴇子、葉子、を主人公にした哀切な愛の物語。

表題の「宵待草夜情」はカフェの女給・鈴子との行きづりの愛。能楽師の継母・篠との異形の愛は「能師の妻」、バーのマダム・葉子の男を繋ぎとめる小さな嘘から始まる「未完の盛装」・・・どれをとっとも上手い!

しかも最後の最後に、一瞬にして読者を欺くマジックは読んでいて「気持ちいい!」。まさに「ミステリーの天才」ですね。

「戻り川心中」、「夕萩心中」と同系の一冊です。


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