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散り椿 [book] [葉室麟]

sample1.jpg葉室麟/KADOKAWA/お薦め度 ★★★★

「流石」としか言いようのない・・・

18年前、上役の不正を訴え妻と共に藩を追われた瓜生新兵衛、妻の遺言?により帰藩する。そこで新兵衛が目にしたのは、跡目争いに伴う家老と側用人の対立だった。

新兵衛の帰藩が藩内を泡立たせると共に、自身も争いの渦に巻き込まれていくことになる。

新兵衛のいない間に起きた二の謎が関与?している。ひとつは義妹の夫の自害、使途不明金の発覚、疑いをかけられ、無実を主張・・・もうひとつは、側用人の榊原采女の父が何者かに斬られた件・・・これらが複層しながら物語は進む。

妻の残した遺言の真の意味とは?跡目争いの結末は?ふたつの謎の真実は?男女の思慕の念を絡めながら描かれる葉室ワールド・・・相変わらずいいですね!


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陽炎の門 [book] [葉室麟]

sample1.jpg葉室麟/講談社/お薦め度 ★★★★☆

ミステリー!?

桐谷主水、軽格から執政に昇り詰めた、が初登城の日、評定における周りの冷たい対応にくじけていては出世など出来ぬわとつぶやく。主水は職務において冷徹非情に振る舞うことから<氷柱の主水>と陰で噂されていた。

主水の留守中に妻の弟が突然訪ねて来て、国に戻ったのは父の仇討ちをするため、仇は主水だ、と。

藩主をいさめるための「落書」を親友、綱四郎の手によるものだと証言し、切腹の介錯人を務めた主水。しかも綱四郎の娘を妻に、その弟から仇討の張本人だと名指しされ窮地にたたされる主水・・・

自分の証言は確かなものであったかのか過去を遡り探索を始める主水。その監視を命じられる与十郎。その行動は敵なのか?味方なのか?

事件の鍵は二十年前に起きた二つの道場に通う藩士の子弟による喧嘩沙汰。主水と綱四郎は騒動をとめに入っただけだった・・・

仇討の裏に潜む封印された秘密とは?ラストの捻りも効いた葉室ミステリー!

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山月庵茶会記 [book] [葉室麟]

sample1.jpg葉室麟/講談社/お薦め度 ★★★★

黒島藩シリーズ

16年ぶりに故郷、黒島藩に茶人として帰って来た柏木勒負、嘗て藩内を二分した派閥の領袖であったが、政争に敗れ失脚すると致仕し国を出た。その帰国は藩内の関心をよんだ。

勒負の帰国の目的は派閥抗争の最中、自害した妻の死の真実を知るためだった!?

小さな庵に藩士たちを招きお茶を点てたり、あるときは、嘗ての政敵宅の茶会に招かれたりすることで、次第に当時の模様が明らかになっていく。当時の関係者の証言をつみかさねるところがミステリー・・・

帰国した勒負に寄り添う、養子夫婦の妻、千佳。遠慮のない千佳の父親であり勒負の親友でもある又兵衛。ふたりの好対照の暖かさがうれしい。

なにも釈明せずに死んでいった妻の心根を理解しようとすることがもたらすもうひとつの闇を勒負は解決することが出来たのだろうか?

ミステリー仕立ての時代小説、流石、葉室麟!!!



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潮鳴り [book] [葉室麟]

sample1.jpg葉室麟/祥伝社/お薦め度 ★★★★

襤褸(ぼろ)着て奉公

勘定方を務めたおり失態を演じ、お役御免となった後は、海辺の漁師小屋のて物乞い同然の暮らしをしていた櫂蔵。

異母弟、新五郎は日田の掛屋からの借銀の件で責めを負い自害する。

家財を売り払った三百両のうち、借銀五千両両、三両を持って義兄を訪ねる新五郎。その胸の内もわからず三両を酒と博打で使い果たす櫂蔵。

櫂蔵はひょんなことから勘定奉行より、義弟と同じ新田開発奉行並を仰せつかることになる。義弟の死の真相を突き止めることが出来るのか?

妻にするために連れてきた酌婦のお芳、継母、染子、三井越後屋の大番頭だった咲庵・・・多彩な顔ぶれが櫂蔵を後押しする。落ちた花がもう一度咲くのか。

ちょっと策におぼれた感のある一冊。前作「蜩ノ記」が秀逸だったが故か!?


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蜩ノ記 [book] [葉室麟]

sample2.jpg葉室麟/祥伝社/お薦め度 ★★★★☆

直木賞受賞作

檀野庄三郎、些細な喧嘩がもとで刀を抜き相手を傷つけ、本来なら切腹だが、家老の密命を受け戸田秋谷のもとへ遣わされる。秋谷は元郡奉行、前藩主の側室との密通のかどで幽閉、十年後に切腹、その間、藩の家譜編さんを仰せつかっていた。

秋谷一家は、妻、長女・薫、長男・郁太郎、四人。庄三郎の密命とは、編さんの手伝い、監視、密通の真相究明。

秋谷の清廉さ、一家の温かさにふれることで庄三郎は秋谷の無実を確信するようになる。

藤沢周平の「蝉しぐれ」を彷彿させる秋谷と側室とのプラトニックな関係、郁太郎と源吉の友情、庄三郎と薫の恋物語と盛りだくさん。

直木賞受賞にふさわしい一冊。巻末の秋谷への和尚のひとこと、「未練がないと申すは、この世に残る者の心を気づこうてはおらぬと言っているに等しい。この世をいとおしい、去りとうない、と思うて逝かねば、残された者が行き暮れよう」が響く。

追伸:すでに映画化が決定、キャストは、主人公の秋谷・役所広司、庄三郎・岡田准一、薫・堀北真希、側室・原田美枝子。


タグ:直木賞
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