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凍った夏 [book] [ジム・ケリー]

sample1.jpgジム・ケリー/東京創元社/お薦め度 ★★★★

新聞記者ドライデン・シリーズ第四弾

椅子に座ったまま凍死した男が発見される。家の扉はすべて開放されていた。警察は自殺と判断するが、新聞記者ドライデンは疑問をおぼえる。

続けて凍死した男の親友も自宅前で死体で発見される。ふたりは孤児院で行われていた虐待の被害者でもあり、30年前に起きた再審の証人として名乗りでていた。

30年前の事件にドライデンも間接的にかかわっていたことを1枚の写真が物語る。その写真には死んだふたりと凍死した男の姉、そしてドライデンが写っていた。

30年前の事件と証人として名乗り出たふたりの死、ドライデンの丹念な調査で明らかになる人々の秘密。最後の切り札として自分も証人になりうるとブラフをかけ、犯人をおびき寄せるドライデン。

派手さはないが丹念にしかけられた伏線、それを解きほぐすドライデン、イギリス発の本格ミステリー。

逆さの骨 [book] [ジム・ケリー]

sample1.jpgジム・ケリー/東京創元社/お薦め度 ★★★★

シリーズ第三弾

遺跡発掘現場で頭を銃で撃たれた遺骨が見つかる。現場はかっての捕虜収容所、しかも脱出用のトンネルのなか!?

早速取材に向かう週刊新聞記者、フィリップ・ドライデン。おかしなことに遺骨は捕虜収容所へ戻る途中だった。遺骨と一緒に真珠のネックレスと銀の燭台も発見される。

警察の捜査ではなく、新聞記者の調査なのでちょっとまどろっこしいが、収容所にはイタリア兵やドイツ兵が囚われていたが、イタリア兵は収容所の外で野菜をつくっていたことや、近くの屋敷から美術品などが盗まれていたことが判明する。

そんな折、現場で発掘の指揮をとっていた大学教授が何者かに銃で撃たれ死体で発見される。遺骨と何か関係が!?

教授の兄弟、教授と妻、自動車事故から覚醒しないフィリップの妻、発掘品収集家、盗まれた名画、イタリア人コミュニティ・・・重層するストーリーに派手さはないがイギリス発の本格ミステリー。


火焔の鎖 [book] [ジム・ケリー]

sample1.jpgジム・ケリー/東京創元社/お薦め度 ★★★★

フィリップ・ドライデン・シリーズ第二弾

前作は「The Water Clock」、本書は「The Fire Baby」、「水」から「火」へ。

27年前に起こった米軍の飛行機事故、その時、自分の子供と死んだ子供をすり替えた母・マギー。死に際にドライデンを立会人として、手放した子供・リンドン、その後生まれた妹・エステルに嘘をついていたことを告白する。

失踪中?の少女のポルノ写真、トーチカで発見される拷問死体、アフリカからの不法入国斡旋事件、それらとマギーの嘘が複雑に絡みながら物語は進行する。

前作同様、ドライデンの運転手・ハンフリー、「閉じ込め症候群」で、ベッドで眠る妻・ローラ、ふたりがどういう形で真相解明に協力するのか?

100頁過ぎからエンジン全開の一気読み。ローラから預かった鍵が何だったのか、目覚めぬローラの容体の変化、シリーズならではの展開。シリーズ第三弾の一日も早い邦訳を期待します。


水時計 [book] [ジム・ケリー]

sample3.jpgジム・ケリー/東京創元社/お薦め度 ★★★★

CWA図書館賞受賞作家

ミステリーとしての要素はすべて揃っているのだが・・・

凍りついた川から引き上げられる車、トランクには死体。

大聖堂の樋のなかで発見される白骨化した死体。

ふたつの事件がいつしか迷宮入りの事件へ結びつくことになる。

事件を追うのは、週間新聞「クロウ」の上級記者、ドライデン。自動車事故で妻は意識が戻らない状態。

ここまで揃ったプロットなのに、なぜか寄り道をしてしまう。CWA賞のなせる業なのか!?(MWA賞ならもっとスピード感が・・・)

本格ミステリーであることには間違いない一冊。次作を期待したいものです。


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