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ロバート・ゴダード ブログトップ

欺きの家 [book] [ロバート・ゴダード]

sample1.jpgロバート・ゴダード/講談社/お薦め度 ★★★★

企業合併の裏に潜む欺き

2010年、退職願いを提出したジョナサン・ケラウェイは元社長、グレヴィル・ラシュリー、から社史編纂に協力をするよう命じられる。会社の記録の一部がなくなっていたのだ。

1968年、大学進学を控えたジョナサン、地元企業の陶土採掘会社でアルバイトを始めてまもなく、経営者一族の姉弟、ヴィヴィアン、オリヴァー、と知り合う。姉に一目ぼれのジョナサン、その仲を取り持つ代わりに会社の地下倉庫の鍵型をとってほしいとオリヴァーから持ち掛けれる。

9年前の父親の死が当時の社内資料にあると睨んだオリヴァー、渡りに船とジョナサンは交換条件をのむ。

そんな折、オリヴァーも不審死を遂げる。真実を探るべく叔父の別荘に向かうジョナサンとヴィヴィアン。そこで待ち受ける更なる一族の悲劇。その間にも会社はグレヴィルの手腕で合併を繰り返し大きくなっていた。

誰が会社の資料をなぜ持ち去ったのか?一族の死に誰が関与しているのか?最後の頁を読み終わるまでわからない。企業合併の裏に潜む欺き・・・


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血の裁き [book] [ロバート・ゴダード]

sample1.jpgロバート・ゴダード/講談社/お薦め度 ★★★★

近代史ミステリー!?

13年前、妻と離婚訴訟中、高額の報酬に惹かれ肝臓移植を執刀したエドワード・ハモンド。患者はボスニア・ヘルツゴビナ内戦中に悪名をとどろかせた民兵組織の元リーダー。現在はハーグの国際法廷で審理を受けている・・・

エドワードの前に突然、元リーダーの娘があらわれ、父親の財産管理をしていた元会計係を見つけ出すことを強要される。エドワードが妻殺しを依頼した証拠を握っている、と。やもなく依頼を引き受けるエドワード。

本当にロバート・ゴダードと疑ってしまうようなスパイ顔負けの活劇?が始まる。

所詮は素人、元会計士、不正調査委員会の捜査官、刑事裁判所の通訳・・・に翻弄されながら真実に近づいていくエドワード。

ユーゴスラビア紛争、ボスニア・ヘルツゴビナ、コソボ、を下敷きとしたノンストップサスペンス


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隠し絵の囚人 [book] [ロバート・ゴダード]

sample1.jpgロバート・ゴダード/講談社/お薦め度 ★★★★

MWA賞最優秀ペーパーバック賞受賞作

舞台は1940年のダブリンアイルランドの首都)と1976年のロンドン

死んだと聞かされていた叔父・エルドリッチがスティーヴンの前にあらわれる。36年間、アイルランドの監獄に留め置かれ、68歳のいま、ようやく釈放された、と。

そんなエルドリッチをひとりの弁護士が訪ねる。ピカソのコレクションが元の所有者から盗まれたものである証拠を見つけてほしいという依頼だった。スティーブの助力を求め申し出でを受けることにする。

1976年の現在と1940年の過去を行き来しながら、エルドリッチがなぜ投獄されたのか?ピカソのコレクションが盗まれた理由が次第に解き明かされていく・・・

1940年当時のイギリスとアイルランドの関係、大戦前夜のドイツを含めた政治的な駆け引きが大きな影を落とす。

胡散臭い時代の胡散臭いエルドリッチと、時代に翻弄された人々の物語。味わいながらゆっくり読んでください。


タグ:MWA賞
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最期の喝采 [book] [ロバート・ゴダード]

ロバート・ゴダード/講談社/お薦め度★★★

現代劇なのについつい時代劇に見えてしまう、古色蒼然とした感覚、それがゴダードだといってしまえばそれまでだが・・・

離婚訴訟中の妻から、男に見張られていると相談を受ける、落ち目の俳優・トビー。妻を助けることで復縁が叶うかもしれない、と。舞台に穴をあけながら妻の周辺を探るうちに、妻の婚約者一族の暗部、資産形成の犠牲になった多くの従業員たち、に突き当たる。

もうひとつ食い足らなさが残るのは、八日間の出来事なのにテンポが悪いことと、遺産相続、DNAとあまりにも平凡なことがらを持ち出したことだろうか。

最近、出来不出来の波が大きい著者、「千尋の闇」の頃が懐かしいと思うのはわたしだけだろうか!?


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秘められた伝言 [book] [ロバート・ゴダード]

ロバート・ゴダード/講談社/お薦め度★★★

ここ五戦の評価は、「一瞬の光の中で」は〇。「永遠に去りぬ」も〇。「今ふたたびの海(上・下)」も〇。三連勝!続く「石に刻まれた時間」は×。本書、「秘められた伝言(上・下)」も×・・・ここ二戦、大スランプ!?

主人公・ランスは失踪した幼馴染み・ループの行方を捜し、サマセット→ロンドンベルリン東京関西サンフランシスコ→ロンドン→サマセットと世界を一周するものとなった(「今ふたたびの海」はロマン漂う冒険小説だったが、今回の旅は・・・)。

ループの失踪劇に、1963年英国の”大列車強盗事件”や故郷サマセットで起きた五人連続死の謎を織り交ぜながら物語は進行する。

中途半端な設定が命とり?となって三ツ星の結果。次作も×なら、ゴダードはもう・・・


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石に刻まれた時間 [book] [ロバート・ゴダード]

ロバート・ゴダード/東京創元社/お薦め度★★★

読者はロバート・ゴダードの名前で本書を手にするはず。昨年刊行の「今ふたたびの海(上・下)」の評判はよかったし・・・しかし、今回は残念の一言!?

事故で妻を亡くした主人公を義妹と親友の夫婦新居に誘ってくれた。その新居は第一次世界大戦前に建てられた異様な形状の石造りの家―アザウェイズ。主人公はまもなく、奇妙な夢に悩まされることになる。夢と現実が交錯する世界、義妹との親密な関係、アザウェイズの奇異な歴史・・・

材料はしっかり揃っているのに、いまいち乗り切れない。何がそうさせるのだろうか?

夢と現実が交錯するプロットがゴダード風ではないということか!?わたし的には三ツ星しかつけられない・・・あなたの評価はどうでしょう。


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今ふたたびの海 [book] [ロバート・ゴダード]

ロバート・ゴダード/講談社/お薦め度★★★★

「千尋の闇」、「永遠に去りぬ」、「惜別の賦」、「一瞬の光の中で」・・・トマス・H・クック同様、年末の何とかベスト・テンには必ず顔を出す著者。

物語の発端はバブル崩壊の語源となった「南海泡沫株事件」。

1711年南海株式会社が、ロバート・ハーリー伯爵によって設立。南海とは、南アメリカ大陸の海岸のことです。この会社は、イギリス政府によって、南アメリカ大陸との貿易の独占権が与えられ、その見返りに政府の負債の一部を引き受けた。

当時イギリスの東インド会社が、目覚しい発展を遂げていたこともあり、連想から、この株の将来性を先取りして人気は急激に高まった。1720年のことです。1月には、わずか128ポンドだった株価が、6月には、1050ポンドに暴騰。しかし、南海株の実体は、次第に皆が知ることとなり、大暴落が始まった。同年9月には株価は175ポンドまで下落してしまった。

これにより多くの人が、破産。南海株は、バブル崩壊以降、南海泡沫株と呼ばれるようになった。イギリス経済は、大混乱になり、責任者の魔女狩りが始まり、 命の危険を感じたロバート・ハーリー伯爵は、大陸に逃げ21年間身を隠す。多くの南海会社関係者や関与した政治家が、自殺したり、財産を没収されたり、刑務所に入れられた。

本書はバブル崩壊後の1721年1月から始まる。借金のかたに、一大疑獄事件の裏帳簿をイギリス国外に持ち出すはめになった、地図製作者・スパンドレル。オランダで思わぬ罠にはまり裏帳簿を奪われてしまう。ヨーロッパを舞台にスパンドレルの苦難の追跡劇が始まる。

実在の人物と架空の人物を巧みに配した一大歴史ロマン小説に仕上がっている。さすが名匠ゴダード!


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永遠に去りぬ [book] [ロバート・ゴダード]

ロバート・ゴダード/東京創元社/お薦め度★★★★★

昨年は「一瞬の光のなかで」、その前は「惜別の賦」、トマス・H・クック同様、ベスト10常連ゴダードの新刊。著作順に、本書、「惜別・・・」、「一瞬・・・」。

始まりは、三年前ほどに遡る。人生の岐路を迎えた主人公・ロビンは将来を決めるべく山歩きの旅に出た。その初日。夏のさかりの黄金色の日暮れ時に、ひとりの女性と出遭った。四十代なかば、やわらかな声の、美しい人だった。暫し言葉を交わした、見知らぬ旅人。それ以外の存在であるはずがなかった。だが、旅を終えたロビンは、思わぬ報に接する。あのひとが後刻、無惨な二重殺人の犠牲者になったというのだ・・・!

まもなく容疑者は逮捕される。彼女を殺した男は有罪判決を受けて刑務所に送られたいま、彼女は安らかにねむれるだろう。ところが、彼女と私の人生がつかのま交差したところといまの私との隔たりが大きくなるにつれて、あの出逢いの記憶は、淡くなるどころか、かえって鮮明になった。彼女の残した言葉、「あなたとわたし、ほんとうになにかを変えられると思う?」。この疑問の答えは未だ見つからない。

ほんの二言三言交わしただけの女性のために、ロビンが事件の真っ只中に入り込んでいく。

ゴダードのしかけた謎は、
空いっぱいに星が明々とちりばめられ、高く昇った弓張月が、そのなかでひときわ白かった。「はじめて此処へ来たりしときは望みあり」私は声をひそめて暗誦した。「なんの望みか知らず」そしていま、それが判ったかと思えたときに・・・「我は永遠に去りぬ。何地へと、永久の」


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一瞬の光のなかで [book] [ロバート・ゴダード]

ロバート・ゴダード/集英社/お薦め度★★★★★

語り部ゴダードが仕掛けた謎また謎。そして、その背景にある大きな秘密とは?

主人公のカメラマンが冬のウィーンでひとりの女性と出会い写真を撮るのだが、会った瞬間から彼はその女性に恋してしまう。もちろん、相手の女性のほうも彼の情熱に応え、しばしふたりは我を忘れる。

数日間の濃密な時間を過ごしたふたりは、英国での再会を約束して一旦別れる。主人公は再会までの間、妻と娘にこの事を告げなければならなかった。

その後、女の消息はばったりと途切れてしまった。妻子を捨て、写真家としての職も捨て、彼女を求めてあらゆるつてを捜しまわるが、その行方は知れない。やがて二ヵ月後、ようやく掴んだ情報は、彼女が診察を受けていた心理療法医によるものだった。

その医者によると彼女は、170年前の世界ではじめて写真術を完成させたかもしれない女性の生まれ変わりだという。彼女が吹き込んだ過去の物語と現在の物語が交錯しながら物語は進行する。

映像的な手法が主流を占める現在、謎が謎を呼ぶ設定は片時も目を離せない面白みがある。それは「千尋の闇」が初めて紹介された時から変わらないものだ。

女の行方、女の素性、女の過去・・・すべてが主人公にとっても謎。読者にとっても謎。超オススメの一冊。


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