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リチャード・ノース・パタースン ブログトップ

野望への階段 [book] [リチャード・ノース・パタースン]

sample4.jpgリチャード・ノース・パタースン/PHP研究所/お薦め度 ★★★★★ 

久々の大作

2007年刊行、オバマとヒラリークリントンの一騎打ちを思い浮かべながら・・・

あまりにも俗っぽい大統領選をわざわざ題材にすることはないだろう、と思いながら手にした一冊だが、ストーリーテラーの面目躍如。

共和党の三人の大統領候補、本命の院内総務、大物伝道師、湾岸戦争の英雄である主人公、コーリー・グレース。候補者指名を勝ち取るために繰り広げられる虚々実々の駆け引きをはじめ、人種差別問題、同性愛の権利、テロ、キリスト教原理主義・・・オバマとヒラリーの戦いより面白い。

人種問題では黒人女優恋愛に陥るコーリー、バツイチで現在独身。恋愛が政争の具になってしまうが、またしてもテロが主人公を救う。旨いこと出来ていますね。

熾烈な指名争い、共和党の指名候補は誰か?最後の最後に捻りの効いた、あっという結末がみなさんを待っていますぞ。ヒント:黒人女優、オバマ・・・


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最後の審判 [book] [リチャード・ノース・パタースン]

リチャード・ノース・パタースン/新潮社/お薦め度 ★★★★

本書は「ラスコの死角」、「罪の階段」、「子供の眼」と続いた、クリストファ・パジェット・シリーズではなく、「罪の階段」で判事、「子供の眼」では弁護人のキャロライン・マスターズが主人公となっている。

いままでの流れから言っても、本格的なリーガル・サスペンスものに仕上がったいると誰もが思うはず。しかし、前三作とは趣を異にする。

キャロラインの姪、ブレッド・アレンが殺人容疑で逮捕される。恋人ジェームズと出かけた湖畔で、ワインマリファナに酔い、酔いを醒ますため、湖水に飛び込む。しばらく泳ぎ、ジェームズのもとへ戻る。そこでブレッドが見たものは、彼の刺殺体。

ブレッドの弁護のため、23年ぶりに父親から呼び戻されるキャロライン。

事件と並行して丹念に描かれるキャロラインの人生。ブレッドの母であり、キャロラインの異母姉、・ティー。ベティーの夫・ラリー。元判事、ふたりの父親・チャニング。キャロラインが過って憧れたジャクソン、今回は皮肉にも殺人部主席検事として彼女と戦うことになる・・・

事件の謎解きは、23年ぶりに帰郷したキャロラインの人生そのものにあった。最後の最後で明かされる意外な事実とは!?

前作とは趣を異にするが、なかなかの作品だ!


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ラスコの死角 [book] [リチャード・ノース・パタースン]

リチャード・ノース・パタースン/早川書房/お薦め度★★★★★

子供の眼」、「罪の階段」では辣腕弁護士ぶりを如何なく発揮したパジェット。そのスタートは経済犯罪対策委員会告発局の捜査官だった。

事件は大統領の友人ウィリアム・ラスコが経営する会社の株価操作に端を発する。やがて、株価を操作したのはラスコ自身であることがわかっていく。しかも、ラスコの会社の経理部長が何者かによってパジェットの目の前で殺される。彼が遺した謎のメモを頼りに必死の捜査を続けるパジェットに執拗な罠が・・・

オランダ領セント・マルテン島にラスコがダミー会社をつくったことがわかる。パジェットは国外に飛ぶが、その会社の社長はラスコによってどこかに監禁されている。

株価操作、殺人事件、謎のメモ、ダミー会社・・・クライマックスに向け一本につながっていく。パジェットの確信は経済犯罪対策委員会告発局の誰かが事件にかかわっているというだった。事件の裏で暗躍するのは誰か・・・

本書からスタートするパジェットシリーズ。人間関係の展開が実に巧妙である。本書ではパジェットとメアリ・キャレリ(本書ではメアリ・ケアリとなっている)の恋愛関係を配し。次作の「罪の階段」では、二人の間に生まれた息子・カーロ。殺人事件で起訴されたメアリ・キャレリを中心に物語を展開させ、パジェットの補佐役としてテリーザ・ペレルタを登場させた。そのテリーザ・ペレルタとその娘・エリナ、パジェットとカーラ。二組の親子が基軸となってストーリーが展開した「子供の眼」。おまけに「罪の階段」の判事・キャロライン・マスターがここではパジェットの弁護人を務めた。


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罪の階段 [book] [リチャード・ノース・パタースン]

リチャード・ノース・パタースン/新潮社/お薦め度★★★★★

主人公・パジェットが弁護することになったのはカーラの母親であり、ABCテッレビのインタビュアーでもあるキャレリ。ピュリツァー賞作家・ランサンの取材に出かけたキャレリ。事件はそこで起きた。彼からレイプされそうになり、抵抗するうちキャレリの持っていた銃が暴発して相手を死なせてしまった。

キャレリの証言と検死結果に微妙な食い違いが生じた。正当防衛なのか殺人事件なのか!?

予審(予審判事によって行われる起訴後公判前の準備手続き。予審判事を務めるのは「子供の眼」でパジェットを救ったキャロライン・マスターズ)という形を取らざるを得ない状況が検察、弁護側に生じていた。人気テレビキャスター、国民的作家、レイプ・・・マスコミにとっては格好の状況。しかも現場から往年の大女優と未来の大統領候補とのいかがわしい狂態を録音したカセットテープが発見されていたことが物語を複雑にしている。

二人だけの密室で本当にレイプはあったのだろうか?最後の最後まで読者にはわからない。

著者の作品の特徴は兎に角ページ数が多いということ。それは登場人物一人一人が克明に描かれていることと、多くの伏線を含んだ人間関係に起因する。パジェット、キャレリ、カーラの関係。パジェット、テリーザ(パジェットの補佐役を務める部下)、その夫・リッチーの関係・・・

超一級のリーガル・サスペンスであると同時に超一級の小説となっている。超一級の小説と言うのは妙な表現だが・・・人間関係の描写が優れているということ。


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子供の眼 [book] [リチャード・ノース・パタースン]

リチャード・ノース・パタースン/新潮社/お薦め度★★★★★

サンフランシスコの弁護士クリストファ・パジェット。十七年前に大統領の汚職を暴いて失脚させ、その当時恋愛関係にあったメアリが産んだ子ども・カーロを七歳のとき引き取り、さらにその八年後、殺人容疑で起訴されたメアリの弁護人を務める。

メアリの裁判でパジェットの補佐役を務めたテリーザ・ペラルタ。離婚訴訟中の夫とのあいだに、六歳のひとり娘エリナがいる。その夫リカード・エイリアスというのが、なんとも食えない男で・・・家族を支えているのはテリーザの収入だけ。

ひとり娘エリナの監督権をめぐる訴訟中。上司のパジェットと恋愛関係に落ちてしまうテリーザ。今後のことを確かめ合うためイタリア旅行へ出かける二人。エリナの監督権はリカードがイニシアチブを握っていると同時に、エリナに対する幼児虐待でカーラを提訴しようとしている。

そんな折、リカードが遺書を残し自殺!?しかし検察は他殺と見た。なんとクリストファ・バジェットが逮捕される。

彼の弁護を引き受けたのは、メリア裁判で名判事ぶりを発揮したキャロライン・マスターズ。

群がるマスコミ。息子カーロやテリーザにも芽生える不信。公判はクリストファが証言台にたたないまま進められる。次々と覆される証言、日々入れ代わる陪審員の心証。漸く評決がくだされる。

既刊の「ラスコの死角」(ハヤカワ・ミステリー文庫)、「罪の階段」(新潮文庫)が伏線としていかされている。後半の大部分を占める公判場面は実に丹念に描かれている。久しぶりに本格派なリーガル・サスペンスを読んだ。


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サイレント・スクリーン [book] [リチャード・ノース・パタースン]

リチャード・ノース・パタースン/扶桑社/お薦め度 ★★★★★

アントニー(トニー)・ロードシリーズ第一弾。

いきなり「身代金」を彷彿させる場面が現れる。人質を映し出す画面・・・人質はロック歌手ステイシーのマネージャー、ジョンと新聞社社長の妻、アレクシス。

時間はそこからさかのぼる。ステイシーは上院議員であり次期大統領候補、ジェイムズ・キルキャノンのキャンペーンに同行していた。事件は資金集めのコンサート会場で起きた。ステイシーのローディー(機材のセッティングサポート、運搬等)、ハリーがジェイムズを射ち殺す。ハリーはトニーを弁護士として指名、若く、野心的だったトニーもそれを引き受ける。

トニーの作戦が功を奏し、ハリーは無罪の判決を勝ち取る・・・ここはなんともアメリカの陪審員制のなせる業!?ここで第一幕は終了する。

第二幕はイントロの続き。誘拐犯の要求のひとつは、ステイシーが封印したコンサートを開き、所定の金額を集め、寄付をすること。ステイシーはジョンを助け出すため、過っての宿敵、トニーを雇う。トニーの協力を得、ステイシーは役割を果たす。

誘拐犯のもうひとつの要求は、新聞社社主が過去二十年間の所得と寄付金を公開、困窮者に多額の寄付をし視聴者に賛同を得ること。社主夫妻には息子を誘拐され、今だ未解決の悲しい過去があった・・・

なんとも大仕掛けな展開だが、「サイレンと・ゲーム」同様しっかり読ませる・・・このシリーズは一度で二度おいしいがテーマのようだ!?


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サイレント・ゲーム [book] [リチャード・ノース・パタースン]

リチャード・ノース・パタースン/新潮社/お薦め度 ★★★★★

「ラスコの死角」、「罪の階段(上・下)」、「子供の眼」、「最後の審判」はクリストファ・バジェット・シリーズ(「最後の審判」はシリーズから派生したものだが・・・)。本書も「サイレントスクリーン」から十年が経過したシリーズ第二弾(「サイレント・スクリーン」は未読だが・・・)。

リーガル・サスペンスの名手、リチャード・ノース・パタースンは、ふたつの物語を本書に収めた。ひとつは主人公の弁護士・トニーが高校時代、ガールフレンドの女子高生殺しの嫌疑をかけられた事件。もうひとつは、二十八年が経過した故郷、いまや高校の教頭となった過っての友人、サムが教え子の女子高生殺しの罪で告発される。

殺されたガールフレンドの友人、現在はサムの妻でもあるスーからの依頼に、忌まわしい過去を乗り越え、トニーはサムの弁護を引き受ける。そこには自らの手でパンドラの箱をあけるトニーの苦悩が見え隠れする。

もの言わぬ真の殺人者とトニーの「サイレント・ゲーム」が始まる。ゲームの結末にあなたはきっと驚愕する・・・!?

王道を行くリーガル・サスペンス。決して2800円は高くない。


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ダーク・レディ [book] [リチャード・ノース・パタースン]

リチャード・ノース・パタースン/新潮社/お薦め度 ★★★★★

巻末の謝辞に、「本書の執筆はたいへん煩雑な作業だった。女性の人生、都市における政治、人種間の衝突、政治腐敗、組織犯罪、野球場の建設、実在しない街・・・。ざっと挙げただけでも、書かねばならない題材がこれだけ並ぶ。当然、筆者は助けを求めることになった」

お得意の法廷ものではなく、幅広いストーリーテリングになっている。主人公は検察局殺人課女課長・ステラ。

四部で構成され、本書の内容を示唆するような、それぞれに登場人物の名前がついている。第一部、郡検事・ステラの上司。第二部、麻薬犯罪専門の弁護士、ステラの元恋人。第三部、野球場建設を請負った会社の役員。第四部、刑事部長。

謝辞と登場人物を結びつけて想像をはたらかせてみてはいかがでしょうか・・・お薦めの一冊!


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