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半席 [book] [青山文平]

sample1.jpg青山文平/新潮社/お薦め度 ★★★★☆

2016年「このミス・・・」国内編第4位

当人のみならず、その子も旗本と認められる永々御目見以上の家になるには、少なくとも二つの御役目に就く必要がある。これを果たせなければ、その家は一代御目見の半席となる。

片岡直人は無役の小普請組から這い上がり徒目付に抜擢されたが、もうひとつの御役目、勘定方の役を得なければ旗本になれない。まだ見ぬ子のためにも半席から抜け出るのが直人の目標である。

そんな直人に上司の組頭、内藤雅之から表向きの御用と全く違う「頼まれ御用」を仰せつかる。直人がそこで求められたのは、なぜその事件が起きねばならなかったのか解き明かすことだった。

釣りの最中、筏から突然飛び込んだ老人、真桑瓜を出された老人がいきなり切りつけた・・・「爺殺し」?の直人と言われるように老人にまつわる話が六編。

直人の心の変化が手にとるようにわかるような構成。巻末の「役替え」がひときわ心に響くのも構成の妙!

初めて手にする作家だが、さすが直木賞作家と唸ってしまった。どの短編も結末の切れ味が半端ない!何冊か読んでみたい作家!


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紙片は告発する [book] [D・M・ディヴァイン]

sample1.jpgD・M・ディヴァイン/東京創元社/お薦め度 ★★★★

Who done it ?

ルースは町政庁舎のタイピスト、町議会議員の娘であるにもかかわらず、周囲から軽んじられている。そんな彼女が町書記官の部屋で奇妙なメモを見つけ、それを警察に知らせると周りに吹聴する。

その夜、ルースは何者かに殺される・・・

今回の探偵役は副書記官のジェニファー、メモの見つかった部屋の主と不倫関係。

関係者に事情を聞いて回るジェニファーのもとに一通の脅迫状が届く、不倫関係をばらす、と。

その上、不倫相手が逮捕され窮地に立たされるジェニファー、上司との関係を知られることを覚悟の上、調査を続行する。

町長選をめぐる多数派工作、公共事業の不正入札だったり、周りの状況はドロドロ、ステークホルダー、収入役、長老議員、3名の副書記官、建設会社社長、の思惑がそれらに絡む。

犯人は誰?相変わらず愉しめる一冊です。


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悪魔の星 [book] [ジョー・ネスボ]

sample1.jpgジョー・ネスボ/集英社/お薦め度 ★★★★

刑事ハリー・ホーレ・シリーズ

前作「ネメシス」につづく完結編。

同僚エッレンの殉職事件をひとり追うハリー、証拠がつかめず捜査中止を命じられ、酒に溺れ免職処分が下される。恋人のラケルとの間もギクシャク・・・

そんな中、事件が起きる。ひとり暮らしの女性の射殺死体、人差し指が切断され、更に瞼から星型の赤いダイヤモンドが見つかる。

俺の事件じゃないとシカトするハリー、同様の事件が次々起こるに至り、正式な処分が決定するまでこれらの事件にかかわることに・・・

ここまでが上巻、下巻は本来のハリーが顔を出す。酒を絶ち、猟奇的連続殺人事件と同僚エッレンの事件、二つを追う。

ラストの駆け引きは、さすがジョー・ネスボ!


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ビブリア古書堂の事件手帖7 [book] [三上延]

sample1.jpg三上延/メディアワークス/お薦め度 ★★★★

シリーズ完結編

前作の刊行が2014年12月、だいぶ時間が経ってしまいました。前作のおさらいからスタート、太宰治自家用の「晩年」事件に大きな代償を払ってケリをつける栞子。

そこで登場した道具商から明治時代に印刷された邦訳本「人肉質入裁判」、「ヴェニスの商人」、を渡される。ここから栞子とシェークスピアの物語が始まる。

栞子の母、智恵子、の父親、傲慢な古書店主だった、が仕掛けたシェークスピアの古書にまつわる鑑定、入札に母、智恵子と対峙?しながら参戦する栞子。

その一方で栞子と大輔の結婚話、栞子の祖母が登場したりと完結編にふさわしい内容。もちろんお宝を見つけ出す件も見逃せません。

著者も以前言っていましたが、準備、膨大な資料を読み解く、が半端ないようです。完結編の刊行に2年を要したのも納得!

追伸:スピンオフがあるようですので期待したい!


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ゴールデン12 [book] [~'16 国内編]

sample1.jpg夏樹静子/文藝春秋/お薦め度 ★★★★

12編収録の短篇集

本当に久々に手にした作家。昭和46年~平成5年の短編作品。

短編の名手でもある夏樹静子、巻末の鼎談に「推理小説」と「ミステリー」の二文字が混在、そんな時代の作品.

弁護士 朝吹里矢子」、「検事 霞夕子」はTVでもお馴染みのシリーズ。エラリー・クイーンと親交があり、クイーンのオマージュ作とも言える「Wの悲劇」(薬師丸ひろ子主演)も夏樹静子の作品。

昨年3月に亡くなる。

12編のなかでブラックユーモアの効いた「特急夕月」、「一億円は安すぎる」、弁護士朝吹里矢子シリーズ「二つの真実」等々盛りだくさんの短篇ばかり。どこから読んでも愉しめます。


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