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春雷 [book] [葉室麟]

sample2.jpg葉室麟/祥伝社/お薦め度 ★★★★

羽根藩シリーズ第三弾

御勝手方総元締、多聞隼人、藩の借財返済にあたり強引な策を採ったため百姓や町人から反発が強く、隼人に対して<鬼隼人>というあだ名がつけられた。

15年前、羽根藩に仕官すべく娘と身重の妻ともに旅してきた途中、お国入りの藩主が乗った馬が暴れだし、隼人の妻と娘を蹄にかけた。羽根藩の重役は藩主の名望を守るため隼人を仕官させた。

隼人がこれに応じたのは藩主を名君たらしめるため、身を粉にして改革を断行してきた。そんな折、誰も成しえなかった黒菱沼の干拓の命が下る。

一揆も起きかねない難題に、大胆不敵にも家老職に就くことを条件に引き受ける。

<人食い>と呼ばれる大庄屋、獄中につながれている学者と共に工事に着手する。ここを好機と見た反隼人派が暗躍し始める。

「欅屋敷」に孤児たちを預かり暮らす楓、離縁した妻、のもとをたびたび訪ねる隼人、毎月銀子を手渡しているという。隼人と楓の関係性が物語のサブストーリー。

一揆を静めた隼人にはどうしても確認しておかなければならないことがあった。孤高の男の想いとは!?

隼人の生きざまが周りを感化していく様はあっぱれ!

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われらの独立を記念し [book] ['17 海外編]

sample5.jpgスミス・ヘンダースン/早川書房/お薦め度 ★★★★
 
CWA賞最優秀新人賞受賞作

ソーシャルワーカーのピート、小学校からの連絡を受け、かけつけると校庭にみすぼらしい恰好をした少年、ベンジャミン、が・・・話を聞くと家族とともに山中で生活している、と。

支援を必要としていると判断、物資等をもって山中にわけいると、銃を持った父親が現れ、支援物資は必要ないと追い返されてしまう。

ソーシャルワーカーとして抱えているもうひとつの問題は、ドランカーの母親と非行少年、セシル、の間で繰り返される事件。

一方でピートも家庭がぎくしゃく、妻・娘と別居中、おまけに保護観察のついた弟が問題を起こしたりと公私にわたり最低の状態。

そんな折、ピートにとって重大な事件が起きる。娘のレイチェルが母親の元からいなくなる。

プライオリティはレイチェル、ベンジャミン、セシル、弟・・・ボロボロになりながら公私でもがき苦しみながら奔走するピート。

ダメ男かもしれないが、ひたむきな姿に拍手!

タグ:CWA賞
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東の果て、夜へ [book] ['17 海外編]

sample1.jpgビル・ビバリー/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

CWA賞新人賞にして最優秀長編賞

麻薬斡旋所の見張り役の少年、イースト、15歳、警察の摘発により仕事を失う。組織のボスの次なる命令はLAから2000キロ離れたウィスコンシンまで車で移動、判事を殺すことだった。

命令を受けた黒人の仲間は3人、20歳をリーダーに、17歳、13歳、イーストの弟で殺し屋、それぞれ新しい偽造免許証と現金を持ちバンで旅立つ。

ここまでが第一部、第二部はバンでの長い旅路、いろんな問題が起き、20歳のリーダーが抜け、3人で殺人を遂行する。第三部は、弟と仲違い、17歳の少年は飛行機でLAへ、イーストはひとりオハイオのペイントボール場へ。

三部構成のクライム・ノヴェルなのだが、第四部へ続く選択をするイーストの清々しさ?が実にいい・・・

新人賞と最優秀長編賞のダブル受賞は伊達じゃない!!!


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レジェンド2 [book] [連城三紀彦]

sample1.jpg連城三紀彦/講談社/お薦め度 ★★★★

アンソロジー第二弾

本シリーズのお目当ては巻末の特別対談、今回は米澤穂信を加えた、綾辻行人、伊坂幸太郎、三人。

私に連城三紀彦を紹介してくれたのは、2014年11月21日の読売新聞、伊坂幸太郎が熱烈なファンとして「騙される幸せを体感してください」という一節。

紙上でのお薦め連城ミステリーは、[短編集]・「戻り川心中」「夕萩心中」「夜よ鼠たちのために」、[長編]・「私という名の変奏曲」「黄昏のベルリン」「造花の蜜」「人間動物園」が挙げられていました。

本書のようなアンソロジーとして文庫化されるのはファンをしてはうれしい限りです。次作も期待して待ってます。

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呼び出された男 [book] ['17 海外編]

sample5.jpgヨン=ヘンリ・ホルムベリ/早川書房/お薦め度 ★★★☆

スウェーデン・ミステリー傑作集

「ミレニアム」のスティーグ・ラーソン、<エーランド島四部作>のヨハン・テオリン、<ヴァランダー刑事・シリーズ>のへニング・マンケル、<マルティン・ベック・シリーズ>のマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー・・・17名の作家の短編集。

英語で初めて出版されたアンソロジー、スウェーデンのミステリーが認められたという意味では画期的な一冊ですが、大御所?の短編としては物足らなさを感じます。

オーケ・エドヴァルドソン、未邦訳の作家、の「現実にはない」が短編としては面白かった。

誰もいない湖畔のキャンプ場に覚めた関係?のひと組の男女、湖畔から離れた酒屋とスーパーで食糧を調達、バーベキューが始まる、弾まない会話、一緒にウィスキーを飲まない女・・・

翌朝、買ってきたパンを投げ捨てる男、気まずさだけが残るなか、男はヘラジカ・サファリに参加する。そこで待ち構えていた女の策略とは?

なかなかスナップのきいた作品でした。


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