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~'17 海外編 ブログトップ
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13・67 [book] [~'17 海外編]

sample1.jpg陳浩基/文藝春秋/お薦め度 ★★★★☆

六篇収録の連作中編集

2018年版「このミス・・・」海外編2位

2013年、「天眼」と呼ばれた香港警察の名探偵クワン、末期ガンに侵され意識不明の状態、愛弟子のロー警部との会話は特殊な電子機器を通してのイエス、ノーだけ、クワンの病室に集められた事件関係者、なんと奇妙な事情聴取が始まる。

2003年、1997年(香港、中国への返還)、1989年、1977年、1967年(反英暴動)と時代を遡りながら物語は進む。

1967年、反英暴動の真っただ中、大きな事件を解決したことからイギリスへ留学、二年間の英才教育を受ける。香港に戻り指揮官として難事件を解決、1997年に50歳の定年を迎えるも、嘱託として10年間情報部門で活躍する。

逆年表で時代を遡る手法にしたことが新鮮に映ると共に、その時々の香港の時代背景が反映された社会派的要素と本格ミステリがあいまった秀逸な一冊。


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渇きと偽り [book] [~'17 海外編]

sample7.jpgジェイン・ハーパー/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

CWA賞受賞作

2018年版「・・・このミス」海外編7位

少年時代の友達、ルークの葬儀に参列するため20年振りに故郷に戻る連邦警察官のフォスター。彼を故郷に引き戻したのは旧友の父の手紙、「ルークは嘘をついた。きみも嘘をついた」、だった。

ルークの死は自殺で、しかも妻子を射殺したとされていた。ルークの父の手紙は息子の死の真相を突きとめてほしいためのものだった。

少年時代の仲間エリーの自殺?により父とふたり故郷を追われたことが今でもフォスターのこころに重くのてのしかかっていた。

旧友ふたりの新旧の事件が交互に語られ、排他的な町で人々が隠してきた過去と秘密が交錯する。

舞台は2年も雨の降らない干ばつの土地、ラストにその意味合いが明らかになる。秀逸な一冊!

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彼女のいない飛行機 [book] [~'17 海外編]

sample1.jpgミシェル・ビュッツ/集英社/お薦め度 ★★★★

フレンチ・ミステリー

1980年12月、イスタンブール発パリ行きのエアバスが山中に墜落、乗員乗客168名に炎が襲いかかった時も、ひとりの赤ん坊、女の子、が絶叫することはなかった。

エアバスには同じ年頃の赤ん坊がふたり、リズ・ローズとエミリー、乗っており、どちらの両親も死亡。両家、お金持ちのカルヴィル家、つつましい生活を送るヴィトラル家、とも女の子は自分たちの孫だと主張、譲らない。

最後は司法の手により裁定がくだされた。赤ん坊はヴィトラル家のエミリーだと・・・

カルヴィル家に雇われた私立探偵の18年に渡るノート、孫がエミリーなのかリズ・ローズなのか、に翻弄させられるエミリーの兄マルクと事故後の両家が並行して語られる。エミリーは本当にヴィトラル家の孫だったのだろうか!?

探偵は契約が切れる寸前、カルヴィル家の祖母に、1980年の事故を報じた新聞に「奇跡の子」は誰かを示す記事が載っていることを告げる。

ありがちな展開?ではあるが、思わせぶりな口調で読者をじらし続ける筆者。マルクと一緒に探偵のノートを読んでいる自分もじりじり・・・なんとも心憎い演出!

昨年刊行された「黒い睡蓮」も秀逸な叙述ミステリーなのでぜひ読んでほしいものです。

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消滅遊戯 [book] [~'17 海外編]

sample1.jpgロジャー・ホッブズ/文藝春秋/お薦め度 ★★★★

「時限紙幣」に続く第二弾

2018年版「このミス・・・」海外編9位

密輸船を襲撃、サファイアを強奪する計画立案者、「ジャグマーカー」、のアンジェラ、実行犯は3名、現場を制圧する、「ボタンマン」はパク、その彼がサファイヤ以上の価値を持つブツを発見、2名を殺しひとり占めにしようとする。

ホテルでパクを待つアンジェラ、彼女にもとに届いたのはサファイヤ一粒、パクの生首、紙幣には「盗んだものを返せ、返せばサファイヤはおまえのものだ」、と・・・

<わたし>、ゴーストマン、はアンジェラからのSOSを受け取る。音信不通になってから6年、<師匠>からのSOSは罠?罠であってもかまわないと腹をくくりマカオへ飛ぶ<私>。

ここからクールな犯罪小説、マカオで待つ冷血の殺し屋と中国マフィア、お互いに利害のない各々の敵を相手に知略のすべてを尽くして戦う師弟コンビ!

まるでトム・クルーズ主演の原作本を読んでいるようなクールな一冊。

追伸:昨年急逝、この続きはもう読めない・・・

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黒い睡蓮 [book] [~'17 海外編]

sample1.jpgミシェル・ビュッシ/集英社/お薦め度 ★★★★

叙述トリック

2018年版「このミス・・・」海外編5位

プロローグの老女のささやき、ある村に三人の女がいた。ひとり目は80歳を超えた寡婦。二人目は36歳で夫を裏切ったことは一度もない。三人目はもうすぐ11歳になる。彼女たちにはひとつの共通点があった。誰もが訪れたいと願う村、ジヴェルニー、印象派の巨匠クロード・モネが後半生を過ごし、ひたすら睡蓮を描き続けた場所、を旅立ちたいと夢見ていたのだ。

事件は睡蓮のある池からほど近い小川のほとりで眼科医の男の死体が発見される。絵画コレクターでモネの「睡蓮」を一枚手に入れたいと熱望していた。また妻のある身ながら何人かの女と関係を持ち、隠し子がいたかもしれない疑いが・・・

事件を担当したのがヴェルノン署の署長セレナックと部下のヴェナヴィッド、眼科医が関係を持っていたと思われる女たちのひとり、女教師に話を聞くうちに、セレナックは彼女に心惹かれていく。

直感的な署長と几帳面な部下の捜査は紆余曲折!それと並行して三人の女が描かれ、物語はどこへ向かうのか!?

最後の最後にとんでもないドンデン返しが待っており、「騙された!」と思わず声を出してしまう一冊。気持ちの良い騙されかた!?

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ファインダーズ・キーパーズ [book] [~'17 海外編]

sample1.jpgスティーヴン・キング/文藝春秋/お薦め度 ★★★★

<ビル・ホッジス>三部作、第二章

第一章「ミスター・メルセデス」(MWA賞受賞作)、第二章は本書。

作家ロス・スティーンの熱狂的なファン、少年ピート、強盗殺人犯モリス・・・

モリスは仲間ふたりとロス・スティーン邸を襲い、カネとノートを奪う。百冊以上のノ―トには未発表の文章が記されていた。

少年ピートは川岸でモリスがニ十数年前に隠したトランクを偶然に見つける。そこにはカネとノートが・・・「メルセデス・キラー」によって障害を負った父、毎晩のようにカネをめぐって母と喧嘩が絶えない。ピートは見つけたカネを小分けにして匿名で郵送することにする。

加重強姦罪、ロス・スティーンと二人の仲間の殺害ではなく、で終身刑を言い渡され収監されているモリス、35年目にやっと仮釈放となる。

ピートは妹の進学のためにノートをカネに換えよう画策する。したたかな悪徳古書店主に翻弄されるピート。未発表の文章に執着するモリス。ピートを心配する妹から兄を助けてほしいと依頼される探偵ビル、前作でも活躍したおばさん少女?のホリー、大学生のジェロームも参戦、追いつ追われるのバトルが始まる・・・

表題の「ファインダーズ・キーパーズ」はビルの探偵社の名前。上巻にはビルが登場しないので何の三部作だったのか前作の書評を読み返す始末。最終章は既に上梓されているので邦訳を待つだけ、ビル、ホリー、ジェロームの活躍?のあとに何が待っているのでしょうか?

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樹脂 [book] [~'17 海外編]

sample5.jpgエーネ・リール/早川書房/お薦め度 ★★★★

「ガラスの鍵」賞受賞作

<頭>という名のちっぽけな島に住むホーダー一家、その島には一家だけ。父イェンスと娘リウは夜な夜な本島へ出かけ、いろんなものを盗んでばかりいる。そのお陰?で家はゴミ屋敷状態・・・

その年のクリスマスは特別、おばあちゃんが死んだ?父親の作った棺に入れ、マッチで火を付けた。

おばあちゃんを殺したのは父、リウもその場に居合わせた。リウを本島の学校へ通わせようとしたことが原因。父親と娘の奇妙な絆!?

物語は、リウを海で死んだことにし、コンテナのなかで暮らさせたり、リウの妹、死産、をミイラ化の処理をして棺に入れ保管したりと次第にホラーの様相を呈していく。

リウが度々盗みに入っていたインの主人に気づかれ跡をつけられ、大きくなりすぎてベッドから動けない母親を発見されてしまう。しかも母親からの「三人を助けて」のメッセージが・・・更にホラー度を増す結末や如何に!?

私的には何で「ガラスの鍵」賞受賞作なの?と思ってしまった。

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われらの独立を記念し [book] [~'17 海外編]

sample5.jpgスミス・ヘンダースン/早川書房/お薦め度 ★★★★
 
CWA賞最優秀新人賞受賞作

ソーシャルワーカーのピート、小学校からの連絡を受け、かけつけると校庭にみすぼらしい恰好をした少年、ベンジャミン、が・・・話を聞くと家族とともに山中で生活している、と。

支援を必要としていると判断、物資等をもって山中にわけいると、銃を持った父親が現れ、支援物資は必要ないと追い返されてしまう。

ソーシャルワーカーとして抱えているもうひとつの問題は、ドランカーの母親と非行少年、セシル、の間で繰り返される事件。

一方でピートも家庭がぎくしゃく、妻・娘と別居中、おまけに保護観察のついた弟が問題を起こしたりと公私にわたり最低の状態。

そんな折、ピートにとって重大な事件が起きる。娘のレイチェルが母親の元からいなくなる。

プライオリティはレイチェル、ベンジャミン、セシル、弟・・・ボロボロになりながら公私でもがき苦しみながら奔走するピート。

ダメ男かもしれないが、ひたむきな姿に拍手!

タグ:CWA賞
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東の果て、夜へ [book] [~'17 海外編]

sample1.jpgビル・ビバリー/早川書房/お薦め度 ★★★★☆

CWA賞新人賞にして最優秀長編賞

麻薬斡旋所の見張り役の少年、イースト、15歳、警察の摘発により仕事を失う。組織のボスの次なる命令はLAから2000キロ離れたウィスコンシンまで車で移動、判事を殺すことだった。

命令を受けた黒人の仲間は3人、20歳をリーダーに、17歳、13歳、イーストの弟で殺し屋、それぞれ新しい偽造免許証と現金を持ちバンで旅立つ。

ここまでが第一部、第二部はバンでの長い旅路、いろんな問題が起き、20歳のリーダーが抜け、3人で殺人を遂行する。第三部は、弟と仲違い、17歳の少年は飛行機でLAへ、イーストはひとりオハイオのペイントボール場へ。

三部構成のクライム・ノヴェルなのだが、第四部へ続く選択をするイーストの清々しさ?が実にいい・・・

新人賞と最優秀長編賞のダブル受賞は伊達じゃない!!!


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呼び出された男 [book] [~'17 海外編]

sample5.jpgヨン=ヘンリ・ホルムベリ/早川書房/お薦め度 ★★★☆

スウェーデン・ミステリー傑作集

「ミレニアム」のスティーグ・ラーソン、<エーランド島四部作>のヨハン・テオリン、<ヴァランダー刑事・シリーズ>のへニング・マンケル、<マルティン・ベック・シリーズ>のマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー・・・17名の作家の短編集。

英語で初めて出版されたアンソロジー、スウェーデンのミステリーが認められたという意味では画期的な一冊ですが、大御所?の短編としては物足らなさを感じます。

オーケ・エドヴァルドソン、未邦訳の作家、の「現実にはない」が短編としては面白かった。

誰もいない湖畔のキャンプ場に覚めた関係?のひと組の男女、湖畔から離れた酒屋とスーパーで食糧を調達、バーベキューが始まる、弾まない会話、一緒にウィスキーを飲まない女・・・

翌朝、買ってきたパンを投げ捨てる男、気まずさだけが残るなか、男はヘラジカ・サファリに参加する。そこで待ち構えていた女の策略とは?

なかなかスナップのきいた作品でした。


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